プリンタは、使う場所(家庭かビジネスか)と、いちばん重視すること(本体の安さ・写真の画質・印刷の速さ・インク代・持ち運び)の2つで選ぶと失敗しません。この記事で紹介する9機種を、用途別にまとめると次のとおりです。
| 重視すること | 家庭用 | ビジネス用 |
|---|---|---|
| 本体が安い・印刷だけできればよい | キヤノン PIXUS TS203 | エプソン PX-S505 |
| 写真・カラーの画質 | エプソン カラリオ EP-887A | キヤノン TR9530a(A3対応) |
| 印刷が速い・大量に印刷する | キヤノン Satera LBP621C | キヤノン Satera MF665Cdw |
| インク代が安い | キヤノン PIXUS XK140 | キヤノン GX2030 |
| 持ち運んで使う | キヤノン TR163 | - |
以下、プリンタの種類と印刷方式の違い、あると便利な機能を解説したうえで、それぞれの機種を紹介します。
プリンタの種類と選び方のポイント
機能で選ぶ(複合機・単機能・モバイル)
複合機
印刷に加えて、コピー・スキャン・機種によってはファクスまで1台でこなせるタイプです。書類をスキャンしてPDFにしたり、手元の紙をそのままコピーしたりする機会があるなら、複合機を選んでおけば別の機器を買い足さずに済みます。そのぶん本体は大きく、価格も単機能より高めです。
単機能プリンタ
印刷だけに絞ったシンプルなタイプです。本体が小さく価格も安いので、「印刷さえできればよい」「スキャンはスマホのアプリで十分」という人に向いています。
モバイルプリンタ
持ち運べる小型のプリンタです。出張先や外出先、車の中などで印刷できます。据え置き型に比べると、印刷の速さやセットできる用紙の枚数、インクの量は劣ります。
印刷方式で選ぶ(インクジェット・レーザー)
インクジェット
液体のインクを紙に吹き付けて印刷する方式です。色の再現性が高く、写真や年賀状などのカラー印刷に向いています。写真用紙・はがき・封筒など、使える用紙の種類が多いのも特徴です。家庭用プリンタの多くはこの方式です。
インクには2種類あります。染料インクは発色がよく写真向き、顔料インクは文字がくっきりして水ににじみにくく文書向きです。両方を組み合わせた「ハイブリッド」の機種も多くあります。
レーザー
粉状のトナーを熱で紙に定着させる方式です。印刷が速く、文字がくっきりと印刷できるので、大量の文書を印刷するビジネス用途に向いています。カラーレーザーならカラーの資料もきれいに印刷できますが、写真の印刷には向きません。本体は大きく、価格もインクジェットより高めです。
あると便利な機能
Wi-Fi接続
Wi-Fiに対応したプリンタなら、ケーブルをつながずに、パソコンやスマートフォンから印刷できます。複数のパソコンで1台のプリンタを共有するのも簡単です。
スマートフォンからは、iPhoneならAirPrint、AndroidならMopriaという標準の機能で、アプリを入れずに印刷できます。写真の印刷や外出先からの印刷は、キヤノン・エプソンそれぞれのメーカーのアプリを使います。
なお、USB接続のみの機種は、スマートフォンから印刷できません。購入前に必ず確認しましょう。
自動両面印刷
用紙の両面に自動で印刷する機能です。用紙を裏返してセットし直す手間がなく、紙の使用量も半分になります。ページ数の多い資料を印刷するなら、あると便利です。
ADF(自動原稿送り装置)
複合機で、複数枚の原稿を重ねてセットし、自動で1枚ずつ読み取る装置です。何枚もの書類をまとめてスキャン・コピーするなら必須です。原稿の両面を一度に読み取れる機種もあります。
タッチパネル
操作パネルがタッチパネルだと、コピーやスキャンの設定を画面を見ながら選べるので、操作に迷いにくくなります。
用途別おすすめプリンタ
家庭用
本体が安い・印刷だけできればよい:キヤノン PIXUS TS203
キヤノンの「PIXUS TS203」は、印刷だけに絞った単機能のインクジェットプリンタです。コピーやスキャンの機能はありませんが、そのぶん本体は小さく、価格も安く抑えられています。インクは黒とカラーの2つのカートリッジで、文字に強い顔料の黒と、写真向きの染料カラーを組み合わせています。
注意点は、パソコンとの接続がUSBケーブルのみであることです。Wi-Fiには対応していないため、スマートフォンからは印刷できません。「パソコンから、ときどき書類を印刷できれば十分」という人向けです。
写真・カラーの画質:エプソン カラリオ EP-887AB
エプソンの「カラリオ EP-887AB」は、6色のインクで写真をきれいに印刷できる家庭用の複合機です。写真や年賀状など、カラーの印刷をよくする人に向いています。
コピー・スキャン・自動両面印刷・Wi-Fiに対応し、4.3型のタッチパネルで操作できます。家庭で使う機能はひととおりそろっています。
印刷が速い・大量に印刷する:キヤノン Satera LBP621C
キヤノンの「Satera LBP621C」は、家庭にも置きやすい小型のカラーレーザープリンタです。カラー・モノクロとも1分間に18枚(A4)の速さで印刷でき、給紙カセットには250枚の用紙をセットできます。在宅ワークなどで書類をたくさん印刷する人に向いています。
無線LAN・有線LAN・USBで接続できます。自動両面印刷には対応していないので、両面印刷をよく使うなら、自動両面に対応した兄弟機の「LBP622C」を選びましょう。
インク代が安い:キヤノン PIXUS XK140
キヤノンの「PIXUS XK140」は、インク代を抑えられるように作られたPIXUS XKシリーズの複合機です。キヤノンの発表では、A4カラー文書1枚あたりのインクのコストは約4.1円です。
5色のハイブリッドインクで、写真も文書もきれいに印刷できます。コピー・スキャン・自動両面印刷・Wi-Fi(5GHz対応)に対応し、4.3型のタッチパネルで操作します。写真も文書もたくさん印刷する家庭に向いています。
持ち運んで使う:キヤノン TR163
キヤノンの「TR163」は、重さ約2.1kgの持ち運べるA4モバイルプリンタです。出張先や外出先で、契約書や資料をその場で印刷したい人に向いています。
Wi-Fi(5GHz対応)でスマートフォンやパソコンから印刷でき、別売りの外付けバッテリーを使えば電源のない場所でも印刷できます。インクは文字に強い顔料の黒と、写真向きの染料カラーを組み合わせた5色ハイブリッドです。
ビジネス用
本体が安い・印刷だけできればよい:エプソン PX-S505
エプソンの「PX-S505」は、ビジネス向けの単機能インクジェットプリンタです。4色すべてに顔料インクを使っているため、文字がくっきりと印刷でき、水にもにじみにくくなっています。
無線LAN・有線LANに対応していて、事務所で複数のパソコンから共有できます。スリムな本体なので、デスクや棚の上にも置きやすいサイズです。「スキャンやコピーは別の機器でする。印刷専用の1台がほしい」という事務所に向いています。
A3まで印刷したい:キヤノン TR9530a
キヤノンの「TR9530a」は、A3サイズまで印刷できるインクジェット複合機です。図面や大きな資料、掲示物など、A4より大きいサイズを印刷する機会がある事務所に向いています。コピーとスキャンはA4までです。
複数枚の原稿を自動で読み取るADFを搭載しています。インクは文字に強い顔料の黒と、写真向きの染料4色を組み合わせた5色ハイブリッドです。
印刷が速い・大量に印刷する:キヤノン Satera MF665Cdw
キヤノンの「Satera MF665Cdw」は、カラー・モノクロとも1分間に25枚(A4)印刷できるカラーレーザー複合機です。コピー・スキャン・ファクスに対応し、ADFで原稿の両面を一度に読み取れます。
自動両面印刷と無線LANにも対応しています。書類の印刷・スキャンが多い事務所に向いています。ファクスを使わないなら、ファクスを省いた下位モデルの「MF663Cdw」でも十分です(ADFは片面読み取り)。
インク代が安い:キヤノン GX2030
キヤノンの「GX2030」は、インクカートリッジではなく、大容量のインクタンクにボトルで補充するタイプの複合機です。インクボトル1本で、ブラック・カラーともに約3,000枚印刷できるので、印刷枚数が多いほど1枚あたりのコストが下がります。
4色すべて顔料インクで、文書がくっきりと印刷できます。コピー・スキャン・ファクスに対応しています。本体価格はカートリッジ式より高めですが、毎月たくさん印刷する事務所なら、インク代の差ですぐに元が取れます。
Windows 11で認識しなくなった古いプリンタを使う方法
パソコンを買い替えたり、Windows 11にアップデートしたりした後に、今まで使えていたプリンタが認識されなくなることがあります。主な原因は、プリンタのドライバーがWindows 11に対応していないことです。
まずは、プリンタのメーカーのサイトで、Windows 11に対応したドライバーが出ていないかを確認しましょう。対応ドライバーがない場合は、次の方法を試してみてください。
1. 互換モードで古いドライバーをインストールする
- プリンタのメーカーのサイトから、Windows 10やそれ以前のバージョンに対応したドライバーをダウンロードします。
- ダウンロードしたドライバーのインストーラーを右クリックし、「プロパティ」を選びます。
- 「互換性」タブを開き、「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを入れます。
- 一覧から、Windows 8やWindows 7など、そのドライバーが対応している古いバージョンを選び、インストーラーを実行します。
インストールできたら、コントロールパネルの「デバイスとプリンター」を開き、プリンタが表示されているか確認してください。表示されない場合は、次の手順でドライバーを指定します。
- コントロールパネルを開き、「ハードウェアとサウンド」→「デバイスとプリンター」を開きます。
- 認識させたいプリンタのアイコンを右クリックし、「プロパティ」を開きます。
- 「ハードウェア」タブの下にある「プロパティ」を開き、「ドライバー」タブの「ドライバーの更新」を選びます。
- 「コンピューターを参照してドライバーを検索」を選び、先ほどインストールしたドライバーを指定します。
2. 「プリンターの追加」から手動で追加する
上の方法で解決しない場合は、次の方法を試してみてください。
- コントロールパネルを開き、「ハードウェアとサウンド」→「デバイスとプリンター」を開きます。
- 上部の「プリンターの追加」を選び、「プリンターが一覧にない場合」をクリックします。
- 「ローカルプリンターまたはネットワークプリンターを手動設定で追加する」を選びます。
- 「既存のポートを使用」の一覧から、プリンタをつないでいるポートを選びます。
- 一覧から、認識させたいプリンタの型番を選びます。
一覧に型番がない場合は、「ディスク使用」を選び、ダウンロードしたドライバーのファイルを指定してください。
まとめ
プリンタは、家庭用かビジネス用かと、いちばん重視することの2つで選ぶと迷いません。
- 写真や年賀状をきれいに印刷したいなら、6色インクの「カラリオ EP-887A」
- 写真も文書もたくさん印刷してインク代を抑えたいなら、「PIXUS XK140」
- 事務所で毎月たくさん印刷するなら、大容量タンクの「GX2030」か、速いレーザー複合機の「Satera MF665Cdw」
プリンタは毎年秋に新しいモデルが出ます。この記事も新モデルが出たら見直していきます。今回の記事がプリンタ選びの参考になれば幸いです(なお、最終的な機器購入のご判断はご自身の責任にてお願いいたします)。
デスクまわりの仕事道具については、次の記事も参考にしてください。


最終確認日: 2026年9月(紹介した製品の販売状況を確認)


